子どもと接する時に思い出したい!不登校解決のキーワード
こんにちは。札幌にある「不登校のお悩み専門カウンセリングサロン ここから」です。
ブログページをご覧いただきありがとうございます。
キーワードを作った経緯
カウンセリングをお受けする中で一番多いご相談が「子どもとどう接すればいいのか分からなくなって…」というお話です。
お子さんが学校に行かなくなった時には、親御さんにも色んな不安や辛い気持ちが浮かんでくるかと思います。
- どうすればいいんだろう…
- ずっとこのままなのかな…
- いつになったら学校に行けるようになるんだろう…
- このままだと甘やかすことになるのでは…
- 将来が不安だな…
- 子どもが辛そうにしているのが辛い…
- ゲームばかりしている子どもを見るとイライラしてしまう…
そんな時、「こう接すれば良いんだ」という軸になる意味や根拠がありつつ、簡単に思い出せるようなキーワードがあれば、少しでも気持ちが楽になるお手伝いができるのではないかと思い、作成しました。
不安になった時やこのままでいいのかなとお子さんへの接し方に迷った時などに、参考にしていただけましたら嬉しいです。
不登校解決につながる接し方のキーワード
不登校やお子さんが辛い思いを抱えている時の接し方のポイントとして大切なのは、「子どもにとって1番のサポーターになろうとすること」です。
このキーワードには、4つの意味を込めています。
「 子どもにとって
①
一番の
②
サポーターに
③
なろうとすること 」
④
①「子どもにとって」の意味
簡潔に言うと「子ども目線で考えましょう」ということです。
子ども目線とはどういうことかというと、
- 子どもは大人より人生経験が圧倒的に少ない
- 子どもは大人より一度に考えられることが少ない
- 子どもは大人より限定的な環境の中(家と学校が全て)で生きている
ということを踏まえて、現状を捉える必要があるということです。
大人では当たり前に「こう考えるだろう」ということも、子どもではそうではなかったりします。
- お子さんを思う気持ちや愛情は、親御さんの思っている通りに伝わっているでしょうか
- 親御さんの期待や願いは、お子さんはどう捉えているでしょうか
お子さん側から、親御さんの気持ちを感じ取ったり、推測ったりというのは、子どもにはまだ難しいかも知れません。
ですから、大人の方から子どもがどう感じているかを第一に考える必要があります。
本人が胸の内を話してくれると一番わかることではありますが、思ったままなんでも話してくれる親子関係だと思っていても「親に申し訳ない」「困らせたくないのに親にワガママを言ってしまう…」「親に迷惑をかけたくないのにこういう状況になってしまっている…」と考えているお子さんも多く、本当の胸の内は親だからこそ話せていないという場合も少なくありません。
子どもの気持ちを全て理解するということは不可能ですが、子どもの目線ではどう見えているか、どう感じているかを推測って接するようにしましょう。
②「1番の」の意味
子どもは不安になった時に、親に1番の味方でいてほしいと思っています。
それゆえに、不登校の状況が続くと不安な気持ちから、親が自分の味方でいてくれているか、親の気持ちを試すような行動も増える時期があります。
- 高校生なのに体をくっつけて甘えてくる
- なんでわかってくれないのと怒ってくる
- 「産んでほしいなんて頼んでない!」というような暴言を言ってくる
- 「これを買ってほしい!」と高価な物を買うように要求してくる
- ワガママが増えている
というようなことが起こり、親御さんとしてはどうしていいか…と悩まれることも多いのですが、これらの行動は、精神的な不安による退行現象という「子どもたちが不安になったりした時に母親に対してとる甘え行動」であり、愛情確認の行動です。
これは、子どもが生理的に求めるごく自然なもので、子どもの中で安心感ができると退行現象は無くなります。逆に言うと、安心感が得られなければいつまでも続くのです。
ただ、一時的にその甘えに応えてあげれば、退行現象は無くなるのかと言うとそうではなく、精神的な安定が保たれるまでの期間になりますから、短い子でも半年ほど、長ければ数年単位で続くものです。
長期間にわたって甘え行動が続くと、親御さんとしては「このままでいいのだろうか」「ただ甘やかしているだけではないか」と不安な気持ちが湧き、子どもの行動を一喝したくなる時もあるかも知れませんが、そのお子さんの行動の本質を捉えて「辛い気持ちをわかってあげられなくてごめんね。でもお母さんはあなたのことを大切に思っているよ。」と伝えたり、「高価な物は買ってあげられないけど、それは意地悪な気持ちじゃなくて、これを買ってしまったらあなたを生活させるためのお金が苦しくなってしまうから、結局あなたのためにならないと思ってのことなの。」と、「あなたのことを大切に思っていますよ」と言うメッセージを込めたやり取りを心がけてみてください。ただのワガママではなく、愛情確認行動だった場合、意外と「欲しかったんだけどなぁ…」と言いながらも感情を落ち着けていく姿が見られることも多いです。
③「サポーターに」の意味
大切なお子さんが不登校になった時、「なんとかしたい」「辛さを楽にしてあげたい」と思うのは、当然のことだと思います。その気持ちはとても尊いものです。
ただ、そのお子さんを思う気持ちから、親御さんとしては良かれと思ってやったことや声かけが、意図しない影響を及ぼして、子どもの主体性を失わせてしまったり、心を不安定にしてしまい、お子さんの回復を遅くさせてしまう可能性もあります。
もちろん、親御さんがお子さんのことを思って解決に向けて動くことはとても大切なことではありますが、第一にすべきことは、親御さんが解決をしようとするのではなく、子ども自身が解決に向けて考えられるようになるための「気力」を出させてあげるサポートをすることです。
具体的なお話は長くなってしまうので、別記事に書かせていただきました。
詳しくはこちらの記事へ
④「なろうとすること」の意味
ここでお伝えしておきたいことが、大切なのは、子どもにとって一番のサポーターに「なること」ではなく、「なろうとすること」だということです。
親だって完璧ではありません。間違えることも、うまくやれないこともあります。
ただ、その間違いに気づいて「間違った。ごめんね。」と嘘偽りない素直な気持ちで心を開いて接してくれるか、自分とありのままの姿で向き合ってくれているかを、子どもはよく見ています。
自分のために何かをしようとしてくれている親の姿を、子どもはしっかりと見て感じています。
完璧にできることよりも、「うまくできないかもしれないけど、あなたの力になりたい。あなたのために何かがしたい。」という姿を見せることの方が大切なのです。
キーワードの使い方
このキーワードをどこかにメモして見返すことができるようにしたり、覚えていただくことで、お子さんと日々生活する中で不安になった時に思い出していただければと思います。
そして、
- 今の自分は事態の解決のためにも、子ども目線になれているだろうか
- 子どもの1番の味方になれているだろうか
- サポーターになれているだろうか
- 完璧にやろうと頑張りすぎていないだろうか
と見つめ直すきっかけとしていただき、少しでも現状から良い方向へ向かうお手伝いができたらと思います。
しかし、このキーワードを思い出して、「よし、これを意識して頑張ろう」と思える日もあれば、「分かってはいるけど、自分自身がもうクタクタで意識した接し方ができないよ…」という日もきっとあると思います。
そんなしんどい時には、心理的にお一人で抱え込むのはもう危険な状況です。心や体を壊さないうちにカウンセリングを頼ってくださることを切に願います。そのしんどさは、もう十分に頑張ってこられた証拠です。これからは、どうしていくのが良いのか一緒に考えていきましょう。
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